beatmaniaレアバージョンの旅
20年以上の歴史を持つビートマニアシリーズは、日本だけにとどまらず世界中で稼働・発売されており、その中には現在プレイ困難な作品が存在している。
今回は過去の史料を紐解きながら、世界のビートマニアを見ていこう。
【Asia】レアLv.12(個人差E)
※2021/11/17 国内のII筐体開発に関する内容が誤っていたため加筆修正しました
「ゲームカタログ@Wiki」にII筐体の画像が掲載されている。韓国で過去に稼働していた「beatstageII 2ndstyle」は、元々は「beatmaniaII」として日本国内でも稼働が計画されていた筐体を用いている。
昔からの音ゲーマーには割と知られていることだが、IIDXの開発初期段階ではスタンダード版筐体「beatmaniaII」と、豪華版筐体「beatmaniaIIDX」が存在しており、何らかの事情でスタンダード筐体は発売されず、DX版のみが発売されることとなったという経緯がある。
上が韓国版beatstageII、下が日本版beatmaniaIIDX。ロゴ上部の「The next generation beatmania deluxe version」の箇所が韓国版では「standard version」となっており、II筐体が通常版として位置付けられていることがわかる。なお、韓国版のエンディングムービーやDP用フレーム等では「IIDX」と表記されており、ゲーム中の素材はIIDXであることを前提に作られているようだ。
IIDXのWikipediaによると、通常筐体が発売されなかった理由としては「デラックス版を先行出荷したところ、そちらに受注が集中したことから、通常版は発売中止になった」とされている。また、「AMショー'99ではII筐体に2nd styleを入れたバージョンが参考出展された」とも書かれている。
しかし、IIDXが初お披露目されたのは1998年9月17日から開催された「AMショー'98」であり、この時点で既に「beatmaniaIIDX」というタイトルで発表されている。
1st style稼働の段階ではムービーに「DX」のロゴマークが使用されており、関係者のインタビューでも本作を「IIDX」と呼称しているが、果たしてII筐体はどの段階で発売中止となったのだろうか。
実はコナミが発行した「アミューズメントマシンカタログ1999」に「beatmaniaII 2nd style」としてII筐体が掲載されている。また、実際にAMショー'99に参加した方から、IIDX筐体と共にII筐体が展示されていたという証言もあることから、2nd styleの開発段階でII筐体の発売が計画されていたものと推察される。
「アミューズメントマシンカタログ1999」より。国内版「beatmaniaII」の筐体画像が掲載されている貴重な史料(画像はさつや様から提供して頂きました)。
2nd展示タイミングのAMショーでII筐体プレイアブルお披露目されたのは確か。自分がそこで遊んでたからWGCに入荷推すキッカケになったんだもんなぁ。 https://t.co/PrzPd3ZHk3
— iMp (@iMp95) November 14, 2021
とはいえショーでの注目度高くなかった(のであんまり並んでなかったから遊んだ)から知らん人多いのも仕方ない気はする。一段上がったところにズラっと並んでるIIDX筐体に対し、横の通路に小さい筐体がちょこんと置いてある感じだったし。
— iMp (@iMp95) November 14, 2021
2nd styleの開発中画面写真。1P側は1st styleの開発中写真のダミー譜面をそのまま流用しているが、フレームは2nd styleのものに変わっている。2Pサイドは…
結果的にこのII筐体は日本国内での発売には至らず、IIDX筐体が流通していくこととなった。2nd styleの時期はまだIIDXがインカム面で苦戦している時代であり、筐体の需要自体が少なかったことも要因の一つと考えられる。
しかし、II筐体は鍵盤とスクラッチの距離が非常に近く、IIDX筐体とはプレイ感が大きく異なっている。そのため、仮にIIDXの人気が高まった段階でII筐体を発売していたとしても、プレイヤーに受け入れられたのかは疑問である。
PS2版IIDX6thの達人ムービーでは、トッププレイヤー達のプレイ動画にII筐体が使用されている。コナミの開発部内にはII筐体が保管されていたようだ。当時のトッププレイヤーもII筐体に違和感を覚えていた。
LISU:始めはどこか特別なスタジオで撮影するのかなと思ってましたが、開発ブースのすぐ裏にある音ゲー筐体の物置のようなところで初代5鍵、DM、GM、KMの筐体に囲まれて行われました。
それから戸惑ったのが撮影に使われるIIDX筐体は普段慣れているAC筐体ではなくて、一回り小さいタイプでした。
鍵盤の大きさや間隔、押した感じは同じでしたが、スクラッチがACより若干小さく、それにスクラッチと鍵盤の間隔が狭かったです。画面もAC程大きくなく、液晶プロジェクターでなくてブラウン管ディスプレイでした。やはり普段と同じ感覚でやってしまうので、始めは様々な違いに戸惑いました。慣れるのに半日程かかったでしょうか。
CSIIDX6th公式サイト 達人インタビューLISU編
1999年頃に韓国で稼働した「beatstageII 2ndstyle」ではこのII筐体が使用されている。このバージョンは日本版の2ndstyleをベースとしているが、7KEYS等のスタンダードなモードでもゲージがエキスパートと同様の赤ゲージ(100%スタートのからの増減方式)になっており、プレイ中にゲージが0%になると強制終了となる。
他にも、一部楽曲の削除や「dong-tepo no.1」の曲名が「rocket factory」になっている等細かい変更点がある。
韓国版ではEXPERTモード以外でも赤ゲージとなっている。当時のEXPERTではゲージが0%になると画面がゆっくり暗転するが、韓国版の4KEYS~7KEYSではゲージが0%になるとシャッターが閉まる演出が入る。これは日本版substream×DDR2ndのリンクバージョン2で採用されていたシャッター演出と(ロゴ以外は)同じものである。
なお、韓国版五鍵であるbeatstageの最終作5thMIXでも、スタンダードなモードが減少式の赤ゲージとなっており、EXPERTモードではコマンドを入力することで「PERFECTモード」という1ミスで即ゲーム終了となるモードまで搭載されている。
韓国では1999年にbeatstageII 2ndstyleがリリースされた後、長年に亘りリリースが途絶え、2009年にタイトルが「beatmaniaIIDX」となってPS2版EMP+BESTが発売された。アーケード版は2013年にIIDX20 tricoroが稼働し、以後現在に至るまで日本国内とほぼ同時期に新バージョンが稼働していくことになる。
2013年以降の韓国版IIDXは、各部品に違いはあるものの日本国内版IIDXに準じた形状となっており、このII筐体は残っていないものと思われる。しかし、日本国内ではII筐体を所蔵(常時稼働)しているゲームセンターがあり、通える範囲に住んでいるプレイヤーであれば容易にプレイすることができるため、レア度は「Lv.12(個人差E)」としたい。
【Europe】レアLv.12(地力C)
2000年6月頃に発売された欧州版ビートマニア。この時期、コナミは欧州向けに音楽ゲームを展開していく方針を打ち出しており、その中には五鍵ビートマニアもラインナップされていた。
2000年8月3日 日経新聞朝刊より。この時期ビーマニシリーズで圧倒的人気だったDDRを中心にビートマニアも欧州入りを果たしている。
欧州版の専用コントローラー。ボタンがピアノの鍵盤状になっており、スクラッチには滑り止め目的の凹凸がつけられている。
欧州版ビートマニアは3rdMIXをベースとした独自の画面構成となっている。開発は日本版と同じKCE JAPANのためか、収録曲は日本版の家庭用オリジナル曲が中心となっており、欧州版オリジナル楽曲も存在している。
欧州版のプレイ画面。3rdMIXをベースにしつつコンボ・MAXコンボ表示に対応している。光るGREATは無いためスコアは10万点方式で、スクラッチノーツは3rdMIXの極太仕様。
この欧州版のオープニングムービーは日本版GOTTA MIXに手を加えたものになっている。BGMはOVERBLAST!!のままだが、収録されていないGUHROOVY氏のロゴやDJ Senda氏の部分は別の映像に置き換えられている。
欧州版のBGAより。AIN'T IT GOOD(左上)はパーマンのようなキャラが、CAT SONG(右上)はトム&ジェリーのようなキャラが、BATTLE BREAKS(左下)はDJ TAKAWO氏の映像部分が差し換えられている。CHANGING THE ASIA(右下)は孫悟空一行のRPG風のBGAが追加されている等、かなり手が加えられている。
PS1にはリージョンコードが存在しており、欧州版ビートマニアをプレイするにはソフトだけでなく、欧州版ソフトが動作する本体が必要となる。また、映像信号の規格が日本と異なる(PAL方式)ため、そのまま接続してもモニターに映せない可能性もあるなど、プレイするための敷居は高い。
しかしながら、欧州版のオリジナル楽曲はGOTTA2ですべてプレイ可能であることを加味し、レア度は「Lv.12(地力C)」としたい。
【North America】レアLv.12(地力C)
北米版のビートマニアはPS2用ソフトとして2006年3月下旬に発売された。beatmania(五鍵)モードとIIDXモードが選択できるのが特徴で、いずれのモードも日本版家庭用IIDX 9th styleがベースとなっている。beatmaniaモードとIIDXモードでは一部収録曲が異なり、U GOTTA GROOVEなど五鍵の楽曲はbeatmaniaモードでしかプレイできない。
また、ピカグレは「PERFECT」、HARDオプションは「CHALLENGE」という表記になっているのも特徴である。
北米版ビートマニアのタイトル画面。各種システムBGMは9th styleと同じものが使用されている。日本では2005年11月に家庭用10thが発売しているが、北米版には家庭用10thの0.5刻みハイスピ等の仕様は反映されておらず、あくまで家庭用9th同等のオプションとなっている。
ビートマニアモードのプレイ画面。五鍵楽曲には全てIIDX風の専用ムービーが実装されており、決してIIDXのおまけモードといった印象は受けない。
北米版の制作も日本版の家庭用スタッフが手がけており、サウンドプロデューサーはTogo氏、サウンドディレクターはL.E.D.氏である。
また、北米版オリジナル曲は8曲存在し、いずれもアメリカで人気のある版権曲となっている。ToxicとYou Really Got Meは日本版CS IIDXREDに収録されているが、その他6曲はこのソフトでしかプレイできないレアな楽曲となっている。
北米版の専用コントローラーは日本版IIDX専用コントローラーに似た形状だが、スクラッチ側の土台が丸くカットされている等、若干形状が異なる。また、日本版IIDX専用コントローラーで発生していたボタンはまり問題は解消されている。
なお、北米版専用コントローラーについては、FlipFlopBlogにて内部の画像など詳細な情報が紹介されている。
上が北米版専コン、下が日本版専コン。スクラッチ側の土台の形状以外は日本版と同じようだ。
この北米版ビートマニアは、日本版未収録のオリジナル楽曲が6曲存在するだけでなく、五鍵ビートマニアを家庭用9th styleベースの環境でプレイできるため、IIDXを1Pサイドでプレイしている人も違和感なく遊べるという特徴もある。
なお、PS2にもリージョンコードが存在するため、本作をプレイするには北米版PS2ソフトが動作する本体が必要である。日本版に無い独自要素が多いレアなバージョンであるが、欧州版と比較して入手しやすいことを踏まえ、レア度は欧州版と同等の「Lv.12(地力C)」としたい。
スタッフ自らがプレイする北米版ビートマニアのプロモーションムービー(外部サイト)。使用しているコントローラーはなぜか日本版専コンである。
【Asia2】レアLv.12(地力S+)
2011年5月に稼働開始したと言われている中国版IIDX「狂热节拍IIDX」は、これまで紹介したような「各地域向けのローカライズ」と一線を画す異形のバージョンである。まずはプレイ画面をご覧いただきたい。
中国版IIDXのタイトル画面。「beatmania」に相当する「狂热节拍」は「クォングルジィパイ」と読むらしい。
狂热节拍IIDXのプレイ画面。エフェクターは使用できないため、エフェクター表示部分はカバーが付いている。なお、この楽曲は中国版IIDXオリジナル曲。
中国版IIDXでは1Pサイド・2Pサイド共にスクラッチが右側に付いている。当然ながら筐体も両サイド右スクラッチのものが生産されており、IIDX開発時の「DPのことを考えて1Pサイドを左スクラッチにした」という設計思想に反するものとなっている。
この中国版IIDXは海賊版などではなく、紛れもなくコナミが制作している正式なバージョンである(オリジナル楽曲にHONEY♂PUNCHのL.E.D.-G STYLE MIXが収録されていることからも明らかである)。
IIDX誕生直後の時代ならまだしも、2011年になって「1Pサイドの左スクラッチがインカム面で悪影響になる」という判断にはならないであろう。筐体を新たに設計し、画面構成も変更するという労力をかけてまで、あえて五鍵時代に先祖返りしたような筐体を制作した狙いは何だったのだろうか…
筐体も両サイドが右スクラッチになっている。16セグメントLEDは廃止されており、エフェクターのツマミはあるが機能しない。少なくとも北京(嘉斯猫游乐场)と重慶(迪诺欢乐世界)の2店舗では稼働していたようだ。
エフェクターのツマミ自体が廃止されている筐体も存在していた模様。
2011年8月20日に重慶で行われた大会の告知。SP部門のみで優勝賞金は2万人民元。
この中国版IIDXにはオリジナル楽曲2曲と、既存楽曲の中国語ボーカル差替えバージョン6曲が存在する。
オリジナル楽曲のうち「jewelry girl*」はpop'n music 16 PARTY♪でプレイ可能で、中国語ボーカル差替えバージョンは全てDDR X2の隠し曲として収録されている。日本版の他ビーマニ機種でプレイできる楽曲を除けば中国版IIDXでしかプレイできない楽曲は「HONEY♂PUNCH~L.E.D.-G STYLE MIX~」のみである。
狂热节拍IIDXのアップデート告知。2012年に実施されたと思われる。中国版のWikipediaによると、収録曲数が167曲から198曲に増加したようだ。
そして2013年には、「狂热节拍IIDX」の続編として「狂热节拍IIDX2 tricoro」が稼働した。こちらは「日本版のLincleをベースにtricoroまでの楽曲を収録したバージョン」となっているが、1P側が左スクラッチに変わっている(日本版と同じ仕様)。
前作に収録されていたオリジナル曲や中国語ボーカルバージョンは削除されており、収録楽曲は日本版とほぼ同様となっているため、収録曲に関する独自要素は無い。
ただし、日本版tricoroはe-AMUSEMENT Participationによりオフラインでの稼働が不可能であるため、「狂热节拍IIDX2 tricoro」は、オフライン環境でtricoro楽曲をプレイできる貴重なバージョンである。
この「狂热节拍IIDX2 tricoro」は、日本版と比べてムービー等の細かい仕様などが異なっている。詳しくはこちらのサイトへ調査結果を寄稿しているので興味のある方はご参照ください。
狂热节拍IIDX2 tricoroのタイトル画面。背景はLincle、ロゴはtricoro、システムBGMはLincle、フォルダボイスはtricoroというキメラ的なバージョン。
「狂热节拍IIDX」と「狂热节拍IIDX2」は、日本でも所蔵しているプレイヤーが存在するらしく、旧バージョンのIIDXを稼働させているいくつかのゲームセンターでは、過去に期間限定で稼働していたことがある。プレイすることは不可能ではないが、極めて困難といえるだろう。
特に「狂热节拍IIDX」は基板自体も稀少な上に、両右皿の筐体もごく僅かしか現存していない。日本版IIDX筐体で同作品を動かしているケースも見られるが、完全再現された状態(両右皿の筐体での稼働)が実現したケースはほぼ無く、レア中のレアケースといえる。
このレベルになると、所蔵者の厚意で稼働させてもらうしかプレイ手段は存在せず、レア度は「Lv.12(地力S+)」と言って差し支えないものと思われる。
IIDX坟场……… pic.twitter.com/jNsWANztoc
— IIDX荒废中 (@i_love_iidx) June 18, 2020
現地プレイヤーのツイートより。伝説級のレア筐体が無残な姿で廃棄されている。
【JAPAN】レアLv.12over(UNKNOWN)
行脚erの禁足地として有名なコナミ本社の筐体だが、稼働しているのは現行バージョンと思われることから、この記事ではレアバージョンとしては扱わない。
ビートマニアシリーズのレアバージョンを巡る世界の旅はどうだっただろうか。
ここまで紹介してきたレアバージョンは、実際にプレイするハードルは極めて高いものの、ライン録画された動画がアップされており、見るだけであれば簡単である。そのため、存在は知っているというプレイヤーも多いのではないだろうか。
しかし、実態を把握することすら困難な幻のバージョンが東京に存在していたことをご存知だろうか?
1998年9月17日~9月20日、東京ビッグサイトで展示されていたIIDXが「幻のバージョン」なのである。
当サイトではビートマニアを中心とした音ゲーの歴史を扱っているが、既に他の記事をお読みの方は、上の画像に見覚えがあるのではないだろうか。AMショー'98で一般客に初披露されたIIDXの画像(出典:マイコンBASICマガジン1998年11月号)である。
AMショー'98に出展されているIIDX筐体の姿をとらえた写真は貴重であり、画面まで見える写真は「ゲーメスト」等のアーケードゲーム誌にも掲載されていない。「マイコンBASICマガジン」だけがカラーで鮮明な写真を掲載していたと思われていたのだが、今回、他のゲーム雑誌でこの筐体の写真を発見することができた。
ザ・プレイステーション1998年10月16日号「cafe KONAMI's BRUNCH(コナミONLY情報ページ)」より。当時の雑誌にはメーカーとのタイアップコーナーが設けられていることも多かった。
これが幻の「beatmaniaIIDX for JAMMA SHOW version」だ!
1st styleのタイトル画面と比較すると、「The next generation~」の文字が白色、「beatmaniaIIDX」の文字が大きい、画面下部のオプション設定が存在しない等の相違点がある。また、画面中央の権利表記の下に何か書かれているようだが判読できなかった。
このIIDX for JAMMA SHOW version(以下IIDX JAMMA)は、1st styleと比べて様々な点が異なっている。スクラッチノーツは鍵盤ノーツの2倍の太さになっており、これは五鍵3rdMIXの仕様と同じである。
電撃王1999年1月号では極太スクラッチノーツが確認できる。余談だが、この記事でも「IIDX」と呼称されており、既にデラックス版の単独展開が決まっていたことが分かる。
電撃王1999年3月号より。判定文字も独自のフォントになっており、コンボ表記も実装されていない。また、1st styleでは黒鍵のキービームは青色だが、IIDX JAMMAは白鍵と同様の黄緑色である。
電撃王1999年1月号より。モニター左右のメインスピーカーが存在していない。筐体の左右に大型スピーカーのようなものが見えるが、AMショーの会場に合わせた特別仕様の可能性がある。
このIIDX JAMMAはAMショー'98会場でしか稼働しておらず、4日間のショー開催期間のうち一般プレイヤーが入場できたのは2日間だけである。8時間×2日間の稼働期間で、一人8~10分のプレイ時間で絶え間なく遊ばれたと仮定すると、実際にIIDX JAMMAをプレイできたのは100人前後と思われる。
その100人前後の中で、今でも音ゲーを継続し当時の記憶が残っているような「歴史の証人」は僅かだろう。
あえてタイトル画面を掲載し、「IIDX for JAMMA SHOW version」というバージョンが存在する決定的な記録を残した「ザ・プレイステーション」の功績は大きいと言える。
このバージョンは、1st style稼働前のロケテストでも用いられた可能性が高いが、所蔵しているのはコナミだけであり、現在もこの基板が残っているのかは不明である。AMショー'98では近年のロケテストのような一般客による撮影は許可されておらず、IIDX JAMMAの実態を調査するには各種メディアが撮影した写真を探すか、「歴史の証人」を頼るほかないのが実情である。
プレイすることはほぼ不可能で、全容解明すらも困難であることから、レア度は「Lv.12over(UNKNOWN)」とする。
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- 初代五鍵や初代IIDXのロケテ版を目撃orプレイした方
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